私立や公立が理由で変わる報道・判定!
甲子園代表49校が出揃い、今年も夏の風物詩、
甲子園大会が始まろうとしている。
各地で熱い予選大会が行われていたが、
その中で、宮城県大会のベスト4に残った高校が、
いずれも公立校であったことが、驚きをもって報じられていた。
確かに、宮城の高校野球と言えば、ともに甲子園で準優勝経験のある、
東北高校と仙台育英高校が有名で、過去10年の県代表を振り返っても、
この両校がほぼ独占している状態だ。
しかし、”波乱” とか、そもそも私立校が勝ち上がることを前提とした、
報道の仕方は、果たして正しいと言えるのだろうか。
確かに、全国的に見て、私立校の方が公立校より、
甲子園に来ている回数は多いだろう。
練習設備や、全寮制といった環境面でもはるかに上で、
ほとんどの都道府県は、私立校が優勢だが、
徳島の様に、公立校が優勢の県も、若干ながら存在する。
一時期世間を騒がせた、野球留学問題も沈静化しているが、
有望な選手のスカウト合戦は、少子化のもと水面下で高まるばかりだ。
地方大会においては、各校の実力差にかなり開きがあり、
他の部から大会期間中だけ部員を借りて、
出場にこぎつけている学校もあるだろう。
私立対公立の対決を、ことさらにあおる様な報道にも、辟易する時がある。
かつてmある県大会の決勝において、私立対公立の試合になった時、
審判が際どいボールを、ことごとく公立優位の判定にするなど、
どこが、「汗と青春の高校野球」 だと思える場面に遭遇することもある。
たった1つの報道、判定が、その選手の人生を変えることだってあるのだ。
高校野球に大人の立場で関わる者達は、
中立公正を堅持して、報道あるいは判定にあたってもらいたい。